番外編-ディスポーザーの価格と性能の関係は?
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ディスポーザーの価格・性能の関係は?


 購入を考えるときディスポーザーの基準となるおよその価格を知ることは大変大事です。あまりに安いものは買い戻したり古くなった製品であったり、アメリカ仕様の平行輸入品であったりします。ただそのような説明はなされていないことが多いわけですが・・逆に高すぎる製品は、高価に見せかけていると考えていいでしょう。13万円以上の価値がある家庭用ディスポーザーは、まず存在しないと考えても良いでしょう。基準とする金額を消費電力で分類すると「700-1100ワットクラス(3/4馬力、1馬力)なら7-11万円くらい」、「500ワットクラス(1/2馬力)なら4-6万円(カバーの無い外側が鋳造金属で作られているディスポーザーは金属の腐食により寿命が短く500ワットクラスで3-4万円)程度」、「300ワット以下(1/3馬力-米国アナハイムマニュファクチャリング社は日本向けには出していません。トラブルが多くなるためです)なら1.5万円以下」が妥当な金額でしょう。

 一般的には、電気製品は値段が高いと性能が高いのですが、インターネット上では値段と性能が比例しない製品が並んでいます。

 ディスポーザーについては、どんな高価な材料やモーターを使った製品であろうとも正常な価格帯とは2.5-11万円程度です。これでも米国内の価格からするとかなり高いですが、日本用のモーターやコンデンサーなどが特注である上、生産量が極端に少ないことを考えると現状では妥当な金額でしょう。将来、日本国内の流通量が何十万台というレベルになればいっそう手に入りやすい価格となるでしょう。
 ちなみにパナソニック、TOTO、イナックスなど日本企業が現在ディスポーザーシステムといわれる建築物用に製造しているディスポーザーの消費電力は100-300ワットでアメリカでいわゆる1/3馬力といわれる低価格帯のディスポーザーの出力以下です。これらは大きさを小さくするためと音と振動を小さくするために小さな馬力のモーターを使用しているのですが、肝心の処理能力が大変低くなり処理できない生ゴミで出てきてしまうので多くのディスポーザーのメリットをなくしてしまいますしトラブルが生じやすくなります。また、小さなモーターの採用が許されている理由は、ディスポーザーシステムという法に基づかない認定制度がざるの制度であるためでもあります。ディスポーザーシステムのディスポーザー部分の評定方法に使われる「標準厨芥」(厨芥とは生ごみのこと)というものは、日本のごみの組成の平均値から作り出した粉砕能力や流動性を見る人工的に作る実験材料ですが、全て熱を通したもので大変処理のし易いものです。これを処理できるからといって問題のないディスポーザーだと評価することはまったくできません。生ごみの組成は、地域と季節、ライフスタイルでまったく違います。米国の基準のように最悪のケースを想定してテストしないと意味がありません。トラブルは、「普通ではない状態」で発生するものでそれを想定していなくてはならないからです。生の魚の頭つきの骨や皮、生の牛骨、外皮だけでなく中の強い繊維を伴ったグレープフルーツ、大量の枝豆、それらのミックスなどで基準を作らないと「加工食品しか処理できないディスポーザーもどき」が流通することになります。現在のディスポーザーの評定制度は、何でも通してしまうので意味がありません。本格的に普及させる場合には、もう少し米国の例を研究して基準や法制度を再構築しなくてはならないでしょう。
 また日本企業の場合は安全性を重視して全て蓋スイッチ式ディスポーザーにしています。これは大変良いことですが、残念ながら磁石で結線して始動する方式なので、安全性は片手落ちといわざる得ません。子供が強い磁石で遊んだ場合は、安全確保ができないからです。蓋スイッチ式ディスポーザーの安全確保は主に小さい子供に対してなされるものであるにもかかわらず、この点は見逃されています。コスト優先のこのような方式は残念なことです。また、蓋スイッチ式ディスポーザーに400ワット以下のモーターを採用することもお薦めできません。生ごみを溜めてから処理する方式であるため大きな始動トルクが必要で、始動トルクが足らないと噛み込み(ジャミング)を起こしやすくなるからです。というわけで現在、まだ日本企業のディスポーザーはまだアメリカ製に遠く及ばない状態です。今後を期待しましょう。